回収した年末調整の書類を見て思わず吹いてしまいました。
続柄が「実父」って。。。
まだ独身の両親と同居している若い従業員で某有名大学を出た学力の高い子なのですが、何で「実」つけるのかなぁ。。。間違いではないけど必要ではないですよね。
もしこの「続柄」の記入で迷うケースがあるとしたら、
義理の両親と一緒に住んでる場合かもしれません。世帯主が「義父」の時は自分との続柄はどう書くべきか?調べてみたところ「夫の父」と書くのが良いのではという答えでしした。「義父」でも間違いではないけれど、住民票等の記載の仕方に合わせたほうが良いのではという説明。
なるほど、勉強になりました(笑)でも、都会なので二世帯同居の従業員は誰もいないですけどね。
こういう面白い記入をはじめ、適当な数字を入れたり、マルで囲んでみたり、あげればきりがないほどで、きちんと記入できている人はほとんどいません。「実父」は別に影響ないのでスルー、金額のみこれは収入なのか所得なのか確認しながら作業をします。
年末調整で従業員全員に提出してもらう書類は
①扶養控除等(異動)申告書
②保険料控除申告書(申告するものが無くても)
の2枚で
③配偶者控除
は、対象となる人のみに提出してもらったのですが、
扶養控除(異動)申告書にも「源泉控除対象配偶者」という記入箇所があるので、配偶者控除対象となるにもかかわらず③を出さない人がほとんどでした。
すでに①で記入してるからなぜ③を出さなきゃいけないんだとあちこちから言われました。確かにややこしいですよね。
しかも自分の給与の見込み額や(あれば)他の収入も書かなくてはいけない。記入例を添付しても空欄か適当な数字を書いて提出してきたので、聞き取りをしながら埋めていくしかありません。
そんな中、②だけ出して①を出さない人がいて、提出して下さいと言ったら「オレは異動してねぇから出さなくていいと思った」と言うのです。
40年以上働いていて、その数だけ年末調整して①はいつだって提出してるはずなのに、何でこの期に及んで「出さなくていい」しかも「異動してねぇ」って。。。そもそも「異動」してたら年末調整もここでしてないでしょ。。。
こんな人に比べたら「実父」など可愛いものです。
記入された書類のポイントをチェック、間違っていれば訂正しますが、たとえば保険料控除申告書の「保険等の種類」とかどう書けば良いのか判断がつかないものもありますし、
「保険会社の名称」にしても長くて適当に短くしたものをあえて修正したりなどはしません。「新」か「旧」か、年末時の申告額が間違ってないかをチェックするだけですね。
年末調整に影響する数字が正しいか、それを証明する書類の原紙がついているかを確認するのみです。
年末調整の書類だけでなく、お役所に出す書類は記入するボリュームに対して枠が小さすぎる場合が多いですよね。で、ものすごく記入箇所が多いのに実際記入が必要な箇所はほんのわずかだったりもします。
40年も毎年書類を提出してるのにそれすら出来ないのかと唖然ともしますが、
かくいう私もおそらく役所に出してる書類でボロはいくらでもあるだろうと思います。でもそこでやり直し、みたいに突き返されたら作業が進まなくなるのでよほどの致命的な間違いでない限りお目こぼししてもらってることはわかっています。
一応「受付印」は押されているものの、緑色のペンで修正されていたり、戻ってきた「控」を見直して、よくこれで通してくれたな、と思うことがあるからです。
なので「異動してないから書かなかった」その人のことを強くは言えません。私も致命的な間違いでない限りは、ささっと修正してしまいます。
こういう年末調整が海外でも行われているのかどうかはわかりませんが、自分で申告して還付、納付するというやり方のほうが多いような気がします。
勤務先で年末調整をやってもらえる日本のサラリーマンは楽ですよね、そこに属してる限りは社会保険料や住民税が毎月控除され、月によってどかっと極端に引かれたりもせず、
年末にはちょっとした還付がもらえるというささやかな楽しみもあり、役所にしてみれば、税金のとりっぱぐれが無いというメリットも有りで、上手く出来てるなぁと思います。
でも、自分で申告しないことで税金の仕組みを理解する機会もなく、これはおかしいんじゃないかとか疑問も持たない、それもどうなのかなぁ。。と